甘村商会北館TOP  ≫ スポンサー広告 ≫  ≫ BOOK ≫ ブラック・スワン[上]―不確実性とリスクの本質 |ナシーム・ニコラス・タレブ

ブラック・スワン[上]―不確実性とリスクの本質 |ナシーム・ニコラス・タレブ

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
タグ:タグは付けられていません。
ブラック・スワン[上]―不確実性とリスクの本質ブラック・スワン[上]―不確実性とリスクの本質
ナシーム・ニコラス・タレブ
ダイヤモンド社 刊
発売日 2009-06-19




ブラックスワンの文学書 2009-07-16
金融工学、その前提条件が機能しなかったことを扱った書籍で、著者のナシーム・ニコラス・タブレ氏は、少々攻撃的に、de-facto standardとなっている金融工学のモデル、その前提条件が証明されたものではないことを示しています。この“証明されていない”点について、VaR等金融工学のモデルが、ブラック・スワンが存在しない“正常な市場”を前提としていることからも、ナシーム・ニコラス・タブレ氏の主張は、金融工学関連の仕事に従事する人なら誰でも周知の事実で、ただ、それを厳密に言い出したら仕事にならないのも事実と思います。(ナシーム・ニコラス・タブレ氏が実業を蔑んでいるのも否定出来ません。)

ナシーム・ニコラス・タブレ氏の主張には、人間が認知もコントロールも不可な(運命みたいな)不確定要素の存在を前提(e.g. 七面鳥にとっての復活祭)にしている感があります。(故に、予測は無意味との理論展開。)そうであっても、不確定要素を説明するスタディは有益と考える方にも、ナシーム・ニコラス・タブレ氏の意見はファット・テールの外れ値として有意義と思います。お薦めの書です。

原書は読んでいませんが、上下巻通して、翻訳がこなれていない印象を受けました。それでも、ナシーム・ニコラス・タブレ氏の意見は伝わったと思います。

また、この書籍を楽しめる方には、“市場リスク 暴落は必然か (リチャード・ブックステーバー著) ”、“禁断の市場 (ベノワ・B・マンデルブロ著)”、“トカゲの脳と意地悪な市場 (テリー・バーナム著)”もお薦めです。

哲学的な本 2009-07-09
 私たちの身の回りには、既知の未知と未知の未知があり、日ごろ予測好きな私たちが根拠としているのは既知の未知までの領域であって、実質的に起こりえるのは未知の未知が影響することが多いということがこの本を読むまで気づきませんでした。

 どれだけ予測というものが当たらないものか、リスク回避がどれほど難しいかということをいろんな角度で検証しています。

 帯に書いてあるとおり、もっともなしたり顔で予測している人たちを苦々しく思っている人には痛快な一冊ですし、さまざまな事象に対し予測をしなくてはいけない人たちにはあまり読まれてほしくない一冊だと思います。

複雑化する社会の不確実性を解き明かす名著 2009-06-29
サブプライム問題に端を発した世界金融危機において、誰もが疑問を持ちました。アメリカの金融工学は最先端で、徹底したリスク管理ができているはずなのに、なぜこれだけの破綻が起きたのか、と。

サブプライム問題が顕在化する前の2006年に出版されたのに、その理由である現代の金融工学や経済学の誤りを鮮やかに指摘するのが、デリバティブ・トレーダーにして研究者のナシーム・ニコラス・タレブによる「ブラック・スワン」です。

本書は、ただの経済書ではありません。むしろ、複雑化する社会における、人間の認知と思考の限界を示す、重要な哲学書です。圧倒的な知的刺激に、まだ興奮が収まりません。


表題であるブラック・スワンとは、オセアニアで発見された黒い白鳥のことで、それまで黒い白鳥は存在しないとされていた学説が、その発見によって覆されました。

ブラック・スワンが象徴するのは、理論というものを「検証」することは非常に難しく、「反証」することは非常にたやすい、ということです。ここが非常に重要なのですが、我々は常にブラック・スワンを発見してからしか、ブラック・スワンを含む理論を作れないのです。すると、おわかりでしょうか。サブプライム問題に代表されるような、ファイナンス理論が想定していない事態は、そもそも理論で管理することが不可能なのです!

リスクをコントロールする戦略が不可能ならば、不確実性を積極的に活用するしかない、とタレブは説きます。専門であるトレーディングの例としては、ポートフォリオの大部分はアメリカ短期国債のような超安全な資産に投資しつつ、残りの10~15%をあらん限りのレバレッジを効かせたハイリスクな資産に投資するという「バーベル」戦略を説明します。こうすることで、悪いブラック・スワンによる破綻のリスクを避けながら、良いブラック・スワンーー大穴ーーを引いたときには大きく資産を増やすことができる、という考え方です。

タレブの議論は、現代社会における不確実性の増大を説明するための複雑ネットワーク理論、ギリシャ哲学における経験主義、行動経済学からフラクタル数学、ポパーにまで飛ぶので、聞きかじりでもそれらの知識がないと読むのは辛いかもしれません。

タレブが繰り返し激しく攻撃するのは、自閉する哲学や、学会での権威付けの競争にのみ用いられる複雑な数理モデルを駆使する経済学です。それらの知のタコツボに風穴を開けるタレブの議論は、明瞭にして痛快。

本書を読み通して理解することができれば、ネットワーク化して複雑化する社会における見通し図を得たようなものです。

うろこがいっぱい張り付いた目を浄化してくれる 2009-06-29
ちょっと金融論や投資理論を勉強すると、リスクとか期待値、確率、変動率などわかった気になる。しかし、そうした業界で議論されているリスクとはカジノゲームと同じで計測できるリスクに過ぎず、私たちが現実に直面する現実は、計測自体が不可能な不確実性(ナイトの不確実性)の方が圧倒的に多い。そしてちょっと判った気になった程度が、実は一番危険だと本書は教えてくれる。「黒い白鳥」とは極めて稀な出来事の象徴である。
たった一羽の黒い白鳥が舞い降りただけで、それまですべてのことが崩壊してしまう。しかも、世間は判りやすい講釈のついた黒い白鳥には過剰反応する一方で、講釈になじまない黒い白鳥の存在可能性は無視されている。それが重大な結果をもたらすにも関わらずだ。なるほど、その通りだ。
毎日たんまり餌をもらって暮らしていた経験主義的な七面鳥は「世界は気前よく餌をくれる人間でいっぱいだ」という世界観を抱くだろう。ただし、その経験主義的な七面鳥の世界観は感謝祭の前日に崩壊する。限定された経験から安易に結論を導き出すことへの警鐘である。たしかに、今回の金融危機で沢山の七面鳥が悲鳴を上げたことは間違いない。

内容は面白いが。。。。 2009-06-28
確かに奇抜な内容で興味深い本ではある。翻訳がかなり難しい本ではあろうが、
同訳書は日本語としてこなれておらず、直訳的な部分や日本人にとって
こんな文章があるのかなと思うような読みずらい部分が多々見られる。もし、余力が
ある方は原書を読まれたほうがよいかもしれない。


さらに詳しい情報はコチラ≫


タグ:タグは付けられていません。
トラックバック
トラックバックURL:
[この記事にトラックバックする](※ FC2ブログユーザーのみ有効)
Copyright (C) 甘村商会北館. All Rights Reserved.
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。